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重要伝統的建造物群保存地区
奈良井宿を歩く

 

 奈良井宿は、江戸と京を結んできた中山道のうち、江戸からは34番目、その中心である木曽十一宿の一つで、「奈良井千軒」と云われるほど鳥居峠(1197m)を越える旅人で賑わった。宿場は南北約1kmに渡り、古い家が軒を連ねている。

 現代の建物は幕末から明治に掛けて再建されたものが多く、1階より2階部分が前に出た軒が深い出梁造り(だしばりづくり)、千本格子、猿頭など独特な様式の家屋が残っている。宿場内には、道を折り曲げて敵の襲来を防ぐ「鍵の手」が設けられ、「枡形跡」も残っている。又宿場内に5箇所の水場があり、現在も奈良井の人々の生活用水として使われている。

  今も当時の宿場町の面影を色濃く残されており、昭和53年に「国の重要伝統的建造物保存地区」に指定されている。

  余談ながら、中山道には鳥居峠など峠が多いが、峠という字は漢字ではない。日本人が作り出した国字なのである。日本が世界でもまれなほど峠が多いと云うことの象徴であり、日本人の感性から生まれた思いがするのです。

 

 

 

 奈良井宿

 

木曽の大橋

奈良井川に架かる総檜造りの太鼓橋「木曽の大橋」。長さ33m、幅6.5mで、橋脚を用いない木造橋としての幅の広さは日本一だと云われている。

奈良井川

旧中山道の側を流れる信濃川支流の奈良井川沿いに、約1kmに渡って町並みが形成されている。

旅館あぶらや

街道時代は油屋を営んでいたが、煙草屋を経て、現在は旅館を営んでいる。

島屋漆器店

塗師である店主が仕上げた品もあり、座卓や和箪笥などの大物家具からお土産品まで様々に取り揃えている。

民宿豊飯豊衣

看板は掲げてはいるものの、現在は廃業している。

杉の森酒店

創業は寛政5年(1793)で、200余年の歴史を持つ老舗造り酒屋。

横水水場

5箇所ある水場の一つで、木曽路の湧水が味わえる。

徳利屋郷土館・茶房(市有形文化財)

  江戸時代には脇本陣として利用されていた建物で、現在は資料館を併設した食事処となっている。島崎藤村や幸田露伴らの文豪も泊まっている旅籠。

奈良井会館観光案内所

宿場のほぼ中央にある案内所で見所などを説明してくれる。

上問屋資料館(国重要文化財)

慶長7年(1602)から問屋兼庄屋を務めてきた手塚邸。内部が公開され、江戸の町並み図などの歴史資料や調度品が展示されている。

鍵の手

町の防衛拠点として、本陣(現在の公民館)に、道を屈折させた「鍵の手」と呼ばれる造りがある。

そば処かぎの手

地粉を使い、手打ちそばを提供している。

中村邸(市有形文化財)

天保年間(1830〜44)に建てられた元櫛問屋・中村利兵衛の屋敷。間口が狭く、奥行きが深い造りになっている。内部を公開。

鎮(しずめ)神社

鳥居峠登り口にある鎮神社。奈良井宿に疫病が流行り、これを鎮めるために千葉県香取神社から主神をまねき祭祀をはじめたとされている。