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重伝建の武家町・商家町・城下町
全国の武家屋敷めぐり

 

  全国に100か所以上もあると云われる城下町、その城下の周囲には諸大名や商工業者(町屋)が居住する城下町が形成された。 ここでは、地域各所に今でも城下町の風情と町並みを色濃く漂わせている武家屋敷群を紹介します。

 日本各地には古い町並み、伝統的な町並が数多くあるが、中でも特徴ある古い建物が並ぶ国の「重要伝統的建造物群保存地区」(以下、重伝建)に選定された重伝建地区は現在43道府県100市町村120地区が選定されている。(令和元年更新)重伝建は、大きくは宿場町、武家町、港町、職人町の4種類に大別され、更に細かくは32種類に分類されている。種別欄には重伝建で指定された区分を表示している。

 訪れた江戸時代の各地の武家屋敷の多くは、幕末、明治期に建て替えられたり、改築されたりしているが、格式のある書院造りの屋敷に長屋門、薬医門などの立派な門構え、生垣、石垣、土塀や美しく刈り込まれた庭園を配した武家屋敷から下級武士の質素な家屋に至るまで、江戸時代の武家屋敷の規模や様式、居住する藩士の身分などを伺うことができます。  そして町を歩くと、藩政期の町家や寺社などが残り、城を囲むように鉤形や枡形に折れ曲がった古い町並みなど、近世城下町としての名残をよく留めています。

武士の格式を重んじる上層の武家屋敷の一般的な特徴を纏めてみると

?玄関は「表玄関」(客人用)と「内玄関」(家人用)に分けられている

?接客を主とした「座敷」又は「表」と生活の場である「居間」又は「奥」の二つからなり、部屋の性格により、造りや材料は区別されている。「座敷」には、床間、書院、違い棚、長押が配され、下の間、次の間、上の間と並んでいるところもある

?屋敷の入り口には長屋門や薬医門、腕木門などが置かれている

?石蔵や土蔵、井戸、湯殿などが配置されている

?主屋に面して庭が造られ、樹木を植え、時には池が掘られている

?街路に面して石垣を築いたり生垣を植えている

?足軽の屋敷は一戸建てではなく、長屋住まい。下級武士の屋敷も接客を第一に考えて、座敷と居間が造られている

?庭は観賞用と云うよりも野菜や果樹などを栽培する自給自足の場になっている、などが挙げられます。

 

種別

都道府県

地区名称

特        色

武家町 青森県 弘前市仲町

 弘前公園を中心に武家屋敷が建っており、昔ながらの門や板塀、生垣など伝統的な町並みが残っている。旧岩田家、旧伊東家、旧梅田家、旧石場家(商家)など

武家町 岩手県 金ケ崎町諏訪小路

 金ケ崎城(要害)を中心に11棟の武家屋敷が点在しており、生垣と屋敷林による独特な町並みとなっている。旧大沼家(金ケ崎町指定有形文化財)、旧伊東家、細目家、添田家、大松沢家、佐藤家、菅原家、笹井家など

岩手県 奥州市水沢

 吉小路、日高小路、新小路には、長屋門、薬医門などに今も往時をしのばせる下級武士の屋敷が残っている。内田家(武家住宅資料館)、小幡家、安倍家、吉田家、高橋家、八幡家など

武家町 秋田県 仙北市角館

 佐竹氏の城下町として栄えたところ。武家屋敷や町屋が往時の姿をとどめている。角館歴史村・青柳家、現存中最古の石黒家、中級武士の小田野家、中級武士の岩橋家、譜代の家臣河原田家、下級武士の松本家、陶家など

山形県 上山市

 上山城(月岡城)の西・北部一帯は武家屋敷となり、この仲丁通りには、藩の要職にあった家臣が居住していたが、森本家、三輪家、山田家、旧曽我部家が連なって現存している。三輪家は内部の見学が可能

宮城県 白石市

 白石城の外堀を兼ねた沢端川の流れに沿って、旧後小路の地域に数棟の武家屋敷が比較的よく残っており、そのうちの一軒、片倉家中の中級武士旧小関家住宅が復元され一般に公開されている。商家の蔵などもあり城下町らしい趣を残している

福島県 会津若松市

 武家屋敷は、戊辰戦争で、消失してしまったが、武士の住む郭内と町人の住む郭外に分かれた町割りは城下町のまま残っている。家老の西郷頼母邸や旧中畑陣屋(県指定重要文化財)などが復元移築されている

新潟県 村上市

 曲屋造りの平屋建てで茅葺の若林家住宅(重要文化財)を始め、嵩岡家、岩間家、藤井家、成田家など今なお約10棟の茅葺の武家屋敷が残っている。石垣が残された村上城跡、黒塀に囲まれた町屋などが城下町の雰囲気を今も残している

千葉県 佐倉市

 江戸時代、佐倉藩主の堀田氏が治めた城下町。今も土塁と生垣に囲まれた武家屋敷町。旧河原家、旧但馬家、旧武居家の3棟の上中級武士が実際に使っていた屋敷を移築、復元し公開されている

石川県 金沢市長町

 金沢の中心街からすぐ近くの長町武家屋敷。野村家、高田家などの上・中級の武士屋敷が残っており、土塀や用水、石畳の残る風情のある町並みになっている。又足軽資料館として清水家、高西家の二軒の足軽屋敷が移築されている

福井県 越前大野市

 越前大野城の東麓には基盤の目状に城下町がつくられ、今も七間通りや本町通り、寺町通りなど趣のある街並みが残る歴史と情緒あふれる町となっている。旧内山家(内部の見学が可能)、田村家など

長野県 松本市松代

 真田藩10万石の城下町。松代の象山神社や松代城付近では、池を配した庭園が見事な武家屋敷が今も多く残っている。旧横田家、旧矢沢家、旧白井家、旧片岡家、旧樋口家など

武家町 岐阜県 郡上八幡北町

 郡上八幡北町にはかつての武家屋敷はないが、昔ながらの町並みが残り、城下町風情をとどめている。名水、宗祇水で有名な水の都

三重県 上野市伊賀上野

 江戸時代、藤堂高虎により碁盤目状に整備された城下町は、現在でもその面影が残っている。入交家、赤井家など

兵庫県 龍野市

 脇坂藩の城下町であり、市街には武家屋敷、白壁の土蔵が今なお残っており、播磨の小京都ともいわれている。芝辻家(武家屋敷資料館)など

城下町 兵庫県 豊岡市出石

 出石城跡をはじめ武家屋敷・辰鼓楼などが点在し、丹波随一の城下町。瓦屋根と格子戸が続く町並みは、今も藩政時代の面影を残している。仙石式武家、足軽屋敷など

城下町 兵庫県 篠山町

 篠山城の西側に今なお十数戸のお徒士衆の住宅が存在し、安間家資料館、小林家長屋門、原家など武家屋敷の面影をよく留めている。妻入り商家として西坂家、川端家、小林家など

島根県 松江市

 松江城の北側にある塩見縄手には中級藩士の屋敷の長屋門、塀が続き、今も城下町の面影を色濃く残している。小泉八雲旧居は観光スポットの一つ

武・商 島根県 津和野

津和野城は現在も山上には石垣が残り、山頂に石垣を築いた城というのは全国でも珍しい。殿町通り周辺は武家屋敷の表門、古い町並みなどが多く残っている。多胡家、大岡家など

商家町 岡山県 津山市

 津山城跡を中心に西側には旧田渕家、旧永田家などの田町武家屋敷、西北には椿高下武家屋敷があり、白壁や長屋門など閑静な佇まいをみせている

岡山県 高梁市備中高梁

 備中松山城下に栄えた城下町。高梁石火矢町の武家屋敷通りには旧折井家と旧埴原家(重要文化財)の格式ある門構えの武家屋敷が公開されている。また、本町通の古い商家(池上家)や石垣の美しい寺院など、今でも昔の面影を残している

山口県 岩国市

 岩国城の城下町として栄えた岩国。錦川周辺では香川家長屋門、旧目加田家(国指定重要文化財)などの武家屋敷や商家、又当時の町割りが今も残っている

武家町 山口県 萩市堀内・平安地区

 指月山の南東に広がる旧萩城三の丸跡(堀ノ内地区)の一角には、古い土塀、石垣、武家屋敷の門、長屋などが続いており、幕末から維新にかけての街並みが数多く残さている。旧厚狭毛利家(国指定重要文化財)、旧周布家、旧益田家、旧繁沢家、旧福原家など

愛媛県 大洲市

 加藤氏の大洲城の城下町として栄え、南側には腰板張りの武家屋敷があり、現在も昔ながらの町並みが残されている

武家町 高知県 安芸市

安芸城跡を中心に土居地区には、ウバメガシ、土用竹の生垣や瓦と玉石を使った塀で囲まれた武家屋敷が今も当時の風情を残している。旧野村家など

城下町 福岡県 福岡市秋月

筑前の小京都とよばれ、茅葺の母屋や土蔵、白壁の土塀などが残っている。旧久野家、旧田代家、旧戸波家(秋月郷土館)など

武家町 長崎県 雲仙市神代小路

 雲仙市の北部(旧国見町)、神代小路(こうじろくうじ)地区は、茅葺きの主屋や長屋門、生垣や石垣、水路などに囲まれた美しい町並みを残している。旧永松家など

熊本県 人吉市

 相良氏の居城跡で、球磨川南岸に臨む高台にある。旧武家屋敷跡は今では新宮家のみですが、茅葺きの主屋、堀合門などがほぼ当時のままの姿でとどめている

武家町 大分県 杵築市北台南台

 松平3万2千石の城下町で、20もの坂道があり今でも古い町並みとなっている。高台の北台に大原邸、磯矢邸、南台には旧中根家、旧一松家などの武家屋敷が残っている

大分県 竹田市

 中川氏の岡城の城下町。殿町武家屋敷通りは家老など上級武士の屋敷が10軒ほど残っている。現在も土塀や長屋門が城下町の名残を色濃くとどめている

大分県 臼杵市

 稲葉氏の城下町、城下の南、二王座歴史の道の石畳通りに、瓦屋根と白壁の武家屋敷が建ち並び当時の面影を残している。稲葉家、平井家、丸毛家、旧斎藤家、旧片切家など

大分県 佐伯市

 毛利佐伯藩の城下町。城山の市道、山際通りは白壁の寄棟造り桟瓦葺きの武家屋敷が残り、江戸の佇まいを見せている。旧坂本家(国木田独歩館)

武家町 宮崎県 日南市飫肥

 飫肥城を中心に、格式ある薬医門や冠木門、石垣や漆喰塀、生垣で囲った武家屋敷が建ち並ぶ、藩政時代を偲ばせる町並みが残っている。旧伊東家など

武家町 鹿児島県 出水市出水麓

 薩摩藩最大の外城。約44ヘクタール、150戸余りの武家屋敷群、その規模の大きさと特徴ある美しい石垣、武家門住居などにより、往時の薩摩藩の武家集落の面影をとどめている。税所家、竹添家、武宮家など

武家町 鹿児島県 薩摩川内市入来麓

 薩摩藩の外城の一つで、現在でも主屋やこれを囲む石垣や生垣、地割をよく残している。旧増田家をはじめ武家屋敷群が各所に点在している

武家町 鹿児島県 南九州市知覧

 薩摩藩の外城の一つ。薩摩の小京都とよばれ、生垣と石垣が美しい武家屋敷が今も残っている。7つの庭園は国の「名勝」に指定されている。西郷恵一郎邸、森重堅邸など